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2012年11月16日 (金)

ハイボールの神様

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ハイボールを飲み過ぎて酔っ払い、お店の床に緑色のデジカメを落としてしまいました。
拾い上げてみると角が欠けています。これでは防水デジカメとしては使えません。困った困った。

困っているとどこからかかめむしが飛んできました。

いつぞや助けていただいたかめむしです。お礼に箱をふたつ用意しておきました。好きな方をどうぞ」

「小さな箱をくださいな。大きい箱は鞄に入らない」

箱を開けると中からオレンジ色のデジカメが出てきました。

デジカメを鞄におさめ、店を出て家路につきました。

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「あっ」

居眠りから目覚めて電車から降りようとすると鞄がありません。

シートの下を覗き込んでも何もありません。おまけに周りの人に変な顔をされてしまいました。痴漢と思われたのかもしれません。鞄はどこかに忘れてきたのか、誰かに持って行かれたのか。

大いに困っているとどこからかかめむしが飛んできました。

「もう一度、シートの下を覗いてごらんなさい」

隣の人を気にしながらシートの下を覗いてみると、マドラーくらいの背丈の人がいました。

「ハイボールの神様ですよ。今日はたくさんハイボールを飲んでくれてありがとう。お礼をしたいのだが、なんでも言ってごらんなさい」

「私がなくした鞄が戻ってくるとうれしいな」

ハイボールの神様はつまらなそうな顔をして、私に鞄を渡してくれました。

「やあ、ありがたい。鞄が戻ってきた」

***************

ホームに降り立つと再びかめむしが飛んできました。

「言ってみればたいていのことは叶ったはずなのに」

「ああ、そうか。そうだったのか。いやはや」

なんだかとても損をした気分になり、酔った頭でいろいろ考えて、鞄をホームに残して次に来た電車に乗り込みました。

---以下省略---

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